JR沼津駅周辺の鉄道高架事業に必要な土地収用について、県収用委員会の審理が沼津市で始まりました。事業を進める県と沼津市、反対する地権者が意見を述べ合いました。
一回目の開催となった12月4日の収用委員会の審理には高架事業を進める静岡県と沼津市、事業に反対している地権者や立ち木トラストの権利者12人が出席しました。鉄道高架事業はJR沼津駅周辺の鉄道を東西約5kmにわたって高架にする事業ですが、移転先の貨物駅の用地について一部の地権者が騒音などを理由に買収に応じていません。
地権者「先祖代々、家族で手入れしてきた畑を手放すことなど考えられません」
地権者「道が一本なくなるお寺とお墓が貨物駅によって断絶されてしまう」
地権者「沼津の中心市街地のための貨物駅の移転には到底応じられません」
12月4日の審理では、県と沼津市が事業概要や土地の補償額の根拠などを説明したのに対し、地権者側は「高架事業は必要なく補償額にも問題がある」と強く訴えました
地権者の会・久保田豊代表「強制収用だかなんだか知らないが、私も恥をかいている。起業者(県と沼津市)もダメージを受けていると思う」
県交通基盤部・勝又泰宏都市局長「地権者の意見は変わらない。反対意見については我々も説明しているが、理解していただけないのが残念」
審理は、約4時間で終了しました。再び、審理を開催するかどうかは収用委員会で協議し後日、決定するということです。